子宮頸(けい)がんはワクチン接種で予防できる

 海外では数年前より10歳以上の少女に子宮頸がんワクチンを接種してきました。そして日本でも今年から子宮頸がん予防ワクチンが発売になりました。子宮頸がんになる原因には、ヒトパピローマウイルスが非常に関係しています。中でも16型と18型のウイルスが発がん性をもっています。性交渉によりウイルスの感染が起こりますが、ほとんどは自然に排除されます。しかし、何度も感染を繰り返すことで、子宮頚部に病変が生じる場合があります。

“ワクチンで治療はできない”

 子宮頸がん予防のワクチンは、すでに感染している発がん性のウイルスを排除したり、発症している子宮頸がんを治療したり、また、前がん病変の進行を遅らせたりすることはできません。それ故、性交渉が行なわれていない10~15歳くらいの少女に接種するのが一番効果的です。性経験のあった女性が接種しても害はありませんので、効果のある発症前に受けるようにしましょう。

“ワクチンの接種方法”

 子宮頚がん予防のワクチンは、初回接種から1ヵ月後、6ヵ月後と3回接種する必要があります。1回や2回の接種では、発がん性のヒトパピローマウイルス16型と18型に対する充分な抗体価が得られないからです。ただし、妊娠している人・授乳中の人・10歳未満の少女の場合は接種報告がないので、接種を控えた方が良いと思います。ワクチン購入価格が高いので、接種料金は高額となります。具体的な金額は受診医療機関にお問い合わせください。

“がん検診は必要”

 ワクチンの接種で非常に効果的に予防できますが、16型と18型ウイルス以外の種々の要素による子宮頚がん予防はできませんので、松戸市等の子宮がん検診を受けるようにしてください。