糖尿病に関する検査

近年、患者数が急増しているのが生活習慣病の1つである糖尿病です。その数700万人以上ともいわれています。糖尿病予備軍をも含めると1400万人近くいると考えられ、さらに増え続ける傾向にあります。

ブドウ糖は脳や全身の臓器のエネルギー源として重要な物質ですが、血液中にどのくらい含まれているかが問題で、これが血糖値です。

糖尿病の検査

1.尿検査

尿糖検査で尿に糖が出ていれば+以上で表示され、糖尿病か腎性糖尿が疑われます。

普通、血液中の糖は尿中に排泄されないように腎臓は働いていますが、尿糖+でも必ずしも糖尿病とは限りません。体質的に腎臓から糖が漏れてしまう人(腎性糖尿)があり、これは病気ではありません。これらを区別するには血液検査が必要です。

2.生化学的血液検査

血液中に含まれるブドウ糖(血糖)はエネルギー源として利用されていますが、その利用のためには膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリンというホルモンの働きが必要です。

糖尿病はこのインスリンが必要なだけ分泌されないか、分泌されてもその作用が弱かったりすると、血液中のブドウ糖濃度が高まります。また、血液中で糖質と結合している特殊なヘモグロビンがあり、これをグリコヘモグロビンA1cと呼んでいます。この値は1~2カ月前の血糖値とよく相関しているので、糖尿病になるとこれが増し、その診断に役立ちます。

糖尿病は進むと多尿、口の渇き、多飲、だるさ、やせ等特有の症状が出、さらに進むと昏睡(こんすい)におちいることがあります。

この他、合併症として動脈硬化を促進させ、虚血性心疾患、脳血管障害、糖尿病性神経障害、腎症、網膜症等多くの合併症があり、これを防ぐためには、松戸市で行われている年1回の基本健康診査(40歳以上)を受け、疑わしい場合にはさらに次の検査を進め、早期に発見する必要があります。