緑内障

緑内障とは、視神経が障害され視野(見える範囲)が狭くなる病気のことです。緑内障というと、目や頭が痛くなり、すぐに失明してしまうと思いがちですが、多くの緑内障は自覚症状がほとんどなく、知らないうちに進行していくので目に異常を感じることは少ないのです。よく見えるから大丈夫と思っていても視力と視野とは違うのです。緑内障でよく見えないと自覚するようになったらすでに末期が近づいています。

現在、失明原因の第1位は糖尿病性網膜症で、第2位が緑内障です。どちらも自覚症状が乏しいため発見が遅れてしまうのです。

緑内障は珍しい病気ではありません

40歳以上の30人に1人は緑内障で、そのうち治療を受けている人は約2割といわれています。松戸市の40歳以上の人口は、平成13年3月31日現在で約21万9千人なので、単純に計算すると緑内障患者は約7,300人、未治療の人が5,840人もいることになります。

どのようにして発見できるのでしょうか?

ほかの症状、ほかの病気で眼科を受診して発見される、あるいは人間ドックで発見されることが多いようです。
「何で視力を測るのか?」
「メガネを作りにきたのではない。」
「何で眼圧など測るのか?測らなくてよい。」
という患者さんが時々いますが、すべて必要な検査です。特に緑内障に関しては眼圧を測り、視神経を見ることなしには発見できません。

どのような検査をするのでしょう

目の圧力を調べる眼圧検査、神経の障害を調べる眼底検査、緑内障の種類を調べる隅角検査、見える範囲を調べる視野検査が主な検査です。もちろん初診時の視力も調べます。
どの検査も痛くありませんので安心して検査を受けてください。ただし、眼底検査は目薬で瞳を大きくして眼の中を見る検査で、検査終了後も6、7時間は物がぼんやりと見え、まぶしいので眼底検査を受けようと思う場合は車や自転車での来院は避けましょう。

早期発見・早期治療

緑内障の場合、一度失われた視野は治療しても回復しませんので、特に早期発見・早期治療が重要です。治療は、点眼薬、レーザー手術によりますが、すぐに手術ということはありません。ほとんどの人は点眼薬で眼圧をコントロールできますので、家族に緑内障の人がいる場合は特に早めに眼科を受診してください。