擦り傷は、速やかに治療を始めると痕が残りにくくきれいに治すことができます。しかし、治療開始のタイミングが遅れて治し方を間違えると、時間がかかって傷跡が残ります。
今回は、傷痕を残さない治療のコツをお伝えします。
①すぐに大量の水道水で洗う
砂やごみなどの異物が残ると傷が治らず、感染を起こす原因になります。まずはしっかりと洗いましょう。水道水でOKです。よく洗うことが、傷をきれいに治すための第一歩です。
②消毒薬は使わない
しっかり洗えば消毒は不要です。消毒薬は強い薬なので、傷を治すために必要な細胞や組織を壊してしまい、傷が治りにくくなります。毎日しっかり洗うことで、十分に清潔が保てます。
③ガーゼは使わない
傷は乾いた状態だと治りにくいことが分かってきました。乾くと傷の表面の細胞が壊れてしまいます。ガーゼは傷を感想させてしまうので、適切な創傷被覆材(傷を保護するもの)を選び、創部の湿潤環境を保つことが必要です。
上記の治療で全ての傷が治るわけではありません。動物に噛まれた傷や異物が深く入り込んでしまった傷などは、専門的な治療が必要となります。傷が心配なときや処置の方法に困ったときは、早めに医療機関を受診しましょう。