松戸市胃がん内視鏡検診について(3)

胃がん検診を受けようと思っていますが、バリウムと胃カメラ、どちらの方が良いですか?

 これまで胃がん検診は、一次検査として胃透視検査(バリウム)が行われ、異常があった場合に二次検査(精密検査)として内視鏡検査(胃カメラ)が行われてきました。

 胃透視検査は、飲んだバリウムを胃の中に薄く広げて、胃の形や表面の凹凸をレントゲンで観察するものです。内視鏡検査は、先端についた小型CCD(ビデオカメラ)で、胃の中を直接ビデオ画像で観察するものです。胃透視検査は白黒の影絵を見ているにすぎず、平坦な病変や色の違いは認識できません。しかし、内視鏡検査では、色の変化やわずかな粘膜の隆起や凹み、模様の違いを認識できるため、特に早期の胃がんの病変の指摘には断然優れています。また、内視鏡検査では食道についても同様に観察できますが、胃透視検査では食道はさっとバリウムが流れてしまうため、小さな病変や平坦な病変の指摘は困難です。さらに内視鏡検査では、“がん”が疑われる病変であれば、その組織を一部採取(生検)して、病理診断(顕微鏡診断)によって本当に“がん”かどうかの確定診断をつけることができます。

 こうした高い診断能にもかかわらず、これまで検診において胃透視検査が内視鏡検査より優先されてきた理由は、胃透視検査の方が手軽にできて、費用が安く、検査時間が短く、検査を行う人手も多く、より多くの受診者を検査することができたからです。しかし、胃透視検査では、少量ではあるものの放射線被ばくがあるという欠点があります。同様に、内視鏡検査にも、多くの方が胃透視検査よりも苦しいと感じているという欠点があります。

 さて、松戸市では、2018(平成30)年10月から内視鏡での胃がん検診を開始しました。詳しく知りたい方は、健康推進課(☎366-7487)または検査を受けられる医療機関にお問い合わせください。