インフルエンザの予防対策をはじめましょう!

 暑かった夏が終わり、ようやく秋を迎えています。例年この時期から流行するインフルエンザの予防について考えてみましょう。毎年11月ごろから広がり始めるインフルエンザですが、大流行したり重い合併症を引き起こしたりするおそれがあります。流行期には多いと千数百万人がインフルエンザで医療機関を受診するといわれています。多くの場合は自然に治っていきますが、重い合併症が起こることがあります。幼児ではインフルエンザ脳症、高齢者では肺炎が危険な合併症とされています。感染を防いだり、重症化を防いだりするには早めの対策が大切です。

 インフルエンザの予防には、ワクチンの接種が重要と考えられています。ワクチンを接種することで発症の危険性を約50%~60%減らすことができ、高齢者ではインフルエンザの重い合併症での死亡のリスクを82%減らすことができるとの報告もあります。ワクチン接種後は、約2週間後から抗体が増え、1か月前後で予防効果のピークを迎えます。インフルエンザの流行は例年1月から2月になるため、11月末ごろまで(遅くても12月中旬まで)にはワクチンを接種することが望ましいと考えられています。

 流行期の感染予防の基本は、マスクの着用とうがい・手洗いです。ワクチンを接種したらインフルエンザに感染しないと考える人も多くみられますが、日頃からの予防が何よりも大切です。