百日咳ひゃくにちぜき

「百日咳」は、細菌による感染症で、特に子どもに多く見られます。主な特徴は長時間続く激しい咳で、息を吸う際に「ヒュー」という音が聞こえることがあります。原因となる「百日咳菌」は咳やくしゃみによって広がり、感染力が非常に強いです。初期症状は風邪に似た軽い咳や鼻水ですが、進行すると夜間に激しい咳の発作が増え、肺炎などの合併症を引き起こすこと もあります。治療では抗生物質が使われますが、発症から2週間以内の「カタル期」に効果的で、それ以降の「謦咳けいがい期」では効きにくくなることがあります。最近では抗生物質の過剰使用などによる「耐性菌」の増加が懸念されています。そのため適切な抗生物質の使用と予防接種が重要です。

日本では乳幼児の定期接種に百日咳ワクチンが含まれており、効果的な予防手段となっています。感染拡大を防ぐためには、手洗いや咳エチケットを徹底することが大切です。疑わしい場合は早めに医療機関を受診して、診断と治療を受けるように心がけましょう。特に「謦咳期」では症状緩和のための薬が用いられることがあります。「百日咳」に関して心配がある場合は専門家へのご相談をおすすめします。健康を守るために予防と治療の知識を活用しましょう。