認知症協力医のご紹介

現在認知症患者さんは全国で約200万人、80歳以上では4人に1人と言われています。ここ松戸市でも認知症患者さんは7000人以上と推定されています。松戸市医師会は、松戸市や他の保健・福祉・介護関係者・「家族の会」などとともに「松戸市認知症研究会」の活動を行っております。私たちは、松戸市における認知症に関する診療とケアシステムの構築及び「認知症になっても安心して暮らせる町づくり」を目指しております。

松戸市医師会では平成18年以降順次「認知症研修会」を開催し「認知症協力医」を養成して来ました。これは市内の認知症患者さんがまず第1に相談できる医療機関となります。そして、①「認知症協力医」・「認知症窓口医」、②「より専門的な病院」、③「緊急性のある認知症患者さんを入院可能な病院」の3層の連携体制を作っております。

1、「認知症協力医」の役割は以下の通りです

  1. 認知症の評価や治療で一定の役割を果たす。
  2. 認知症患者さんの日常的な身体管理や病状管理を行う。
  3. 見通しや対処法について説明し、家族に安心してもらうことに一定の役割を果たす。
  4. 介護保険に関わる意見書作成を行う。
  5. 対処困難な事例ではより専門的な医療機関を紹介する

2、「認知症窓口医」は所定の認知症研修会を受けていないが、とにかく認知症患者さんの窓口としてご相談に応じるというものです。

もちろん、認知症患者さんがかかりつけの医師をお持ちの場合は、まずその先生にご相談ください。特に認知症についてご心配な方は、かかりつけ医に断ったうえで、この「認知症窓口医」制度をご活用くださるよう希望します。 直接「より専門的な病院」を受診されますと、当該医療機関が大変混雑しますので、申し訳ありませんがこうした連携体制をご了解ください。

この認知症協力医の名簿はこれまではケアマネジャーなど介護保険関係者や松戸市などに公表して来ました。しかし、今回市民の便宜に供するため広く市民の方々に直接公表することに致しました。今後、時期を追ってお知らせしてまいります。

認知症は他の病気と異なり、未だ医学的な対応だけでは完治しない病気です。医療のみならず、ご家族の方、他の保健・福祉・介護関係者さらには他の職種の方々や地域住民の方々のご理解・ご協力が必要な疾患です。市民の皆様には、以上のごとき松戸市医師会の趣旨をご理解の上・ご協力下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。

2012年8月
松戸市医師会/松戸市認知症研究会