電子メディアとの上手な付き合い方

電子メディア(テレビ、スマホ、タブレットなど)との上手な付き合い方

 テレビだけでなく、スマートフォン(以下、スマホ)やタブレットなどの電子メディアは、生活に欠かせないものになっています。電子メディアが小さなこどもに及ぼす影響や、小児科医からの提言についてまとめてみました。

1、電子メディアが乳幼児に与える影響

(1)言語や発達に影響を及ぼす危険性
 1歳半健診で、長時間視聴と発語の遅れとの関連があるという研究があります。

(2)生活リズム・基本的生活習慣の形成に影響
 視聴時間のながい幼児は、就寝時間は遅く、就寝・起床のリズムは不規則で、食習慣や排便習慣が悪い、という研究があります。

2、小児科医からの提言

(1)日本小児科医会の、こどもとメディアの問題に対する提言

  1. 2歳までのテレビ・ビデオの視聴は控えましょう。
  2. 授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴をやめましょう。
  3. すべてのメディアへ接触する総時間は、2時間を目安と考えます。
  4. こども部屋にはテレビ、ビデオ、パソコンを置かないようにしましょう。
  5. 保護者とこどもでメディアを上手に利用するルールをつくりましょう。

興味のある方は日本小児科医会のホームページを御覧ください。
http://jpa.umin.jp/media.html

(2)アメリカ小児科学会の提言

 2011年の「2歳以下のメディア使用」の提言では「2歳までのメディア使用が有益である証拠はなく、こどもの健康・教育・発達に対してむしろ有害である可能性がある。こどもがいるときの家族の視聴も影響する可能性がある」としています。

 テレビだけでなく、スマホやタブレットなどの電子メディアをまったく使用しない生活は現実的ではないと思いますが、日本小児科医会、アメリカ小児科学会の提言を参考に、うまくつきあって頂ければ良いと思います。

 テレビやスマホの時間を減らし、散歩や外遊びなどの体を使った遊び、絵本の読み聞かせなどの時間を増やしてゆけると良いですね。散歩や外遊びなどで親と一緒に過ごすことは子どもの運動能力や五感を育みますし、親子が同じ絵本に向かって過ごす読み聞かせは親子がともに育つ大切な時間になると思います。