■ あなたの健康(「広報まつど」のコラムより)

心身医学シリーズ うつ病

(2007年12月15日号より)

うつ病は、今日では大変一般的な心の病とされています。実際にうつ病に陥った人は、本人の苦痛が検査で明らかに認められないことから、軽視、ないし無視されて周囲からも冷たい目で見られてしまうことが少なくないのです。

うつを扱っている専門領域の立場からしますと、今日よく見られるうつは、精神症状よりも身体症状が前面に現れるうつ、いわば軽症のうつが増加してきている傾向とも思われます。精神状態が目立つ典型的なうつよりも、非定型的でかつ軽症と考えられるうつが多いことは、それだけ他の病気とも間違えられやすいともいえる一方、うつが軽症化してそれが長引いてしまうということもあります。

今日のように心理・社会的ストレスの多い時代では、若年者から老年者に至るまで幅広い年齢層に、さまざまなストレスを受けてうつやうつ状態に陥る人々が出現してきても不思議ではないのです。特にまじめ人間を襲う心の病としてのうつは、若年者や壮年者では、今までとは違った新しい状態に直面して受ける環境上のストレスや、人間関係でのストレスが、誘因とされてきています。一方、老人の場合には、配偶者の死や、家族や親戚との別離や死別、友人・知人との別れなどの喪失体験が、大きくストレスとして作用して、うつになることが少なくありません。

人間的な心の病であるうつは、今後ストレスの増加と相まって増えることが予測され、その対策は他人ごとではなく、本人が病気の理解とともにそれを学んでおく必要があります。自分がうつになっているかの一つの目安に抑制障害というおっくうさが現れます。何かをしなければという意欲が喪失します。

それは、脳の中に存在するさまざまな情報を伝える神経伝達物質が不足しているための現象なので、それは活性化するのも治療の一つとなるのです。

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