■ あなたの健康(「広報まつど」のコラムより)

ガンの告知

(2002年6月25日号より)

ガンの告知についての考え方が、最近変わりつつあります。特に治療の可能性のある早期ガンの告知は広く行われるようになりましたが、進行ガンや末期ガンの場合は限られています。

告知はアメリカでは当然のことと考えられていますが、わが国では、この国の風土、伝統的な文化が強くかかわってきますから、現実には周囲の人々が患者を不安にさせまいとするあまり、消極的になりがちです。また、患者自身も知ることを恐れる場合があります。このような場合は告知後の患者の動揺にどう対処すればいいかを心得ていれば、対応が可能であり、告知が患者のクオリティ・オブ・ライフの向上に役立つ可能性も高いと思われます。

一般に末期ガンの患者さんの家族の場合、当人に悲しい思いをさせたくないという気持ちから告知を止めてもらうので、当人は病気の進行につれ自らの体の変調に疑問を持ちつつも、悩みながら亡くなることが多いのです。この場合知らないほうが幸せなのか知ったほうが幸せだったのかはガン告知の難しさでもあるのです。

ガンを治療する医師の立場から言えば難しいガン治療ですから、本人が知ることで協力が得られた方が治療はスムーズにできます。しかし当人は受けるショックに立ち直れない場合もあります。従って家族ともよく相談して決める必要があります。

告知をすることのメリット

  • 真実を告げ患者さん自らも状況を把握することで、心の安定が得られることもあります。
  • 治療やケアの方針についての自らの意志決定で、不必要な延命治療を断ることもできます。
  • 自分の残された時間を有効に使い、やり残しの仕事や趣味などを継続できます。
  • 財産の処分や家庭内の諸問題を協議したり、また自分の設立した会社であれば会社の将来像を後任者に説明し、今後のことを指示することもできます。

このようなことを通じて徐々にではありますが、わが国における医療関係者や国民の意識は変わりつつあるのが現状です。

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